2ntブログ
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「と、ゆーことで、今回は新鮮な教材が手に入ったのよぉ」
SMSの休憩室では、恒例のボビー・マルゴ大尉によるメイクアップ講座が開かれていた。
女性スタッフたちからは好評を博していて、最前列にはマクロスでオペレーターを務めるモニカ・ラング、ミーナ・ローシャン、ラム・ホアの姿もある。
講師のボビーの傍らには、ひきつった笑顔のアルト
「ほら、もっと愛想良くなさい。でないと門限…」
「サー・イエス・サー!」
アルトは宿舎の門限を破った時に、ボビーに借りを作ってしまった。その借りを返すべく、教材役を引き受けている。
「ええと、今回はルージュについてのワンポイントアドバイス。この前のレッスンで、自分に似合うパーソナルカラーは把握してるわね?」
うなずく参加者たち。
「パーソナルカラーを知らなくても、自分に似合う口紅の色が簡単に判る方法があるの。まず、左手の人差し指の先を、右手の親指と人差し指で摘まんでみてね」
ボビーは実演しながら説明を続けた。
「そうすると血の色が皮膚にあらわれるでしょ? その色が、あなたにとって自然なルージュのお色なの。お店にに行って迷った時に試してみてね」
頷いたり、メモをとったりする参加者たち。
「さぁて、では始めまぁす」
アルトを座らせて、化粧品を広げる。
「最近の口紅って多機能で、光を集めてキラキラしたり、立体感が出たり、ただ塗るだけでもいろんな効果を発揮するけれど、今回は古典的な二色以上のルージュを使ったテクニックを紹介します」
ブラシを手に、アルトの唇にルージュを刷いてゆく。
「んま、この子ったらファンデもないのに、こんなお肌で……んもう、憎らしいわね。はーい、出来上がり」
参加者一同、仕上がりにどよめきが起きる。
口紅を乗せただけで、アルトは艶っぽい美女に変身していた。

後日、SMSマクロス・クォーターのブリッジにて。
「スカル小隊帰還しました。補給後直ちに再出撃の予定」
ラムの報告を受けて、ミーナが状況を読み上げる。
「弾薬、推進剤の補給をしています。スカル3まで終了。現在、姫が補給中」
モニカが周囲の状況をパイロットたちに知らせる。
「進路はオールクリアです、姫」
ラムが幸運を祈る挨拶を送る。
「グッド・ラック、姫」
VF-25のコクピットで、アルトは力いっぱい叫んだ。
「俺のコールサインはスカル4だあああああああああ!」
ラムの突っ込みが入る。
「さっさと発進してください、姫」

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2008.06.07 
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