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ミシェルシェリルを乗せたVF-25はバジュラ艦隊のフォールドに便乗する形でフロンティアへ向かっていた。
バジュラ艦の一つに機械腕を使って貼りついているミシェル機。
フォールド中の宇宙船は不安定な状態にあるので、攻撃される可能性は少ないが、相手は人類ではない。予想外の事態も考えられる。
ミシェルは固唾を飲んで周囲を警戒していた。
「ねえ…」
シェリルがタンデム配置の後席から話しかけてきた。
「何だ?」
「アルト……どうなったの?」
「判らない。この状況では……」
「無事よね、きっと」
シェリルの言葉は、自分を安心させるための独り言だった。
意外にもミシェルは頷いた。
「ああ。アルトはランカちゃんを助けるために絶対に来る」
ランカの名前に、胸の奥で疼くものを感じるシェリル
しかし、次のミシェルの言葉で、それは霧散した。
「ルカの時もそうだった」
シェリルは、はっと顔を上げた。
「ルカ君?」
「ギャラクシーの艦を救援しに行った時があっただろ? ここから先は機密なんだけど……ま、いいか。これから独り言を言うから。聞くのは勝手だけど」
ミシェルはかいつまんで事情を話した。
ルカ機がバジュラ艦に飲み込まれたこと。
アルトはハリネズミのような対空砲火をかいくぐって敵艦内に突入。
自分の機を捨てて、ルカとルカ機と共に脱出。
「そんなことがあったの……」
シェリルにはアルトがイヤリングを失った状況がイメージできた。
「おっと、独り言に突っ込まれても、こちらからは何も返事できないよ」
ミシェルは周囲を目視とセンサーで警戒しながら続けた。
「姫は、ガキで、猪突猛進で、無鉄砲だが……やる。必ず来る」
「アルトが来るなら……私たちが、ここでドジ踏むわけには行かないわね」
「はいはい、女王様。仰せの如くに」

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2008.07.06 
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